2017年 07月 15日
対岸の火事ではない
ニュースを見てびっくりしました。
函館でも多数の事業展開をしているグループが自己破産。
福岡の会社に事業譲渡の予定とは言いますが、地元企業ではないだけに函館の事業所
の今後がどうなるのか?
利用者様、スタッフの皆さんが路頭に迷う事が無いよう願います。
とはいえ、遅かれ早かれこうなる事は分かってました。
これはほくおうグループさんだけの問題ではなく、まず基本的な話として
「箱モノ(入所系施設)が多すぎる」
そもそも平成12年に介護保険制度が始まった時は
「在宅重視(生まれ育った家でずっと暮らせる)」
「施設系は介護給付費が多くなるから、在宅サービスを充実させた方が給付費抑制に有効」
「ハードよりもソフト(その証拠に平成18年の報酬改正で小規模デイの報酬が上がり、
大規模事業所、普通規模の報酬形態が下がりました。)」
のはずだったのに、今やなにこれ??
サ高住やグループホームが乱立し、それでも特養待機者が多い、介護の為に退職する人を
無くするためという理由を基に更に施設を増やすだと(苦笑)。
特にサ高住は経済産業省の管轄で補助金が出るもんだから、異業種からもどんどん参入。
結果「福祉」とは何か?が分かっておらず利用者に対する対応、接遇もまるで出来ていない
ところも多数(全部ではありません)で、「サービスの質」は上がっていると言えない現状。
函館でも空きが多いサ高住もあるようで、この辺は過当競争+家賃等の費用面で函館の事情と
マッチしてないという事も言えるでしょうね。
グループホームや特養も入所までそんなに待たなくても良いようで、とにもかくにも函館では
「箱モノ」も充足している。いや、むしろ余り気味という事でファイナルアンサー。
そして小規模デイは「預かり機能」しか果たしてないのに給付費も高いのは割に合わない
と言われ、どんどん報酬減。
デイサービス全体でも基本報酬は下げられ、訓練等の加算を重視する流れは来年の改正でも
変わらない模様。
いやホントにね、やってられませんよ。
実際うちもそれを含めてデイを統合したわけですのでね。
志ある方たちは体力不足で止む無く撤退。
でも、体力があると思われた大きな企業でさえもこういう形で撤退。
果たしてそれは企業努力だけの問題なのか??
そして今後更に進む高齢化社会へ向けてこれでいいのか??
今日もビールと愚痴が止まらない夜になりそうです(笑)